ドキュメントスキャナの比較

富士通のドキュメントスキャナ、ScanSnapを購入しました。以前使っていたキャノンのDR 2050C IIと比較してどのスキャナが自炊に向いているか検証したいと思います。

 
 

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ドキュメントスキャナの比較

 

 

Last update 2012/07/03 00:02

 

FUJITSU ScanSnap S1500
ドキュメントスキャナの先駆け(?)とも言えるキャノンのDR-2050C IIを使ってきましたが、先日、調子が悪くなってしまったので自炊派に人気の富士通のScanSnap S1500を購入しました。
が、意外と同じように見えて使い勝手が違うので、ドキュメントスキャナの違いなどを比較したいと思います。
キャノンのDR-2050C IIは2006年に発売され、今年で6年が経過したわけですが、6年の間(ScanSnap S1500は2011年10月の発売ですが)にどれだけの進化があったか(もしくは退化?)比較してみたいと思います。

キャノンDR-2050C IIと富士通 ScanSnap S1500の比較

 ScanSnap S1500キャノンのDR-2050C II
TWAIN対応非対応対応
イメージセンサーCCDCMOS CIS
最大解像度カラー:600dpi
モノクロ:1200dpi
600dpi
300dpi時
読込速度
20枚/分20枚/分
付属ソフト・ScanSnap Manager
・ScanSnap Organizer
・名刺ファイリングOCR
・Adobe® Acrobat® X
Standard
・ABBYY FineReader
・やさしく 家計簿 エントリー
などなど
・Capture Perfect
・Acrobat8.0Standard
・e.Typistエントリー2
・やさしく名刺ファイリングエントリー
実際に使用してみて の比較
他ソフトの連携★★★★☆★★★★★
斜めになりにくい★★★★★★★★☆☆
画質★★★☆☆★★★★☆
用途自炊向け自炊以外も使う場合向け
紙の読込
ローラー性能
ほぼ確実にローラーが1枚1枚吸い込んでくれる空回りして読み込まれないことがたまにある
長所・1枚1枚確実にスキャンしてくれる
・開くと電源オンが楽
・受け取り板があるので散らからない
・斜めになることがあまりない
・ScanSnapより若干画質がいい
・原稿が曲がらない
・TWINに対応しているので画像加工ソフトから直接操作できる
・色・コントラスト・解像度・モードなど細かく設定できる
短所・TWINに非対応で画像加工ソフト上から使用できない
・紙が湾曲する
・画質がいまいち
・ローラーが空回りして紙を吸い込んでくれない時が多々ある
・結構斜めになる
・受取り用の板がないので散らばる

ドキュメントスキャナの比較 ScanSnapのここがいい!

1枚1枚確実に読みこんでくれる

もともとDR-2050C IIを選んだ理由が、どんな用紙でも1枚1枚ローラーで読みこんでくれるってことだったんですけれど、1枚1枚ダブらずに吸い込んでくれるのはいいのですが、かなり頻繁にローラーが空回りして紙を吸い込んでくれない時があるんです。
ローラー自体が消耗品のためか、2年以上使い込んでいるせいもあってか、紙をセットしてあるのにローラーが空回りして、「用紙がセットして有りません」なんて言ってくることが多くなったんです。
それに苛ついて叩いたら壊れてしまったんですけれど・・・。
ところがScanSnapは購入したばかりのおかげか、そういったエラーがまったくありません。
ScanSnapもローラーは消耗品で、使い込んでいくとすり減って交換しないといけないのですが、なんと1枚1枚スキャンした回数をカウントしていてくれて、指定した回数スキャンすると画面に表示して教えてくれるらしいんです。
ドキュメントスキャナは価格が高いのですが、消耗品がなくなったら使えなくなる可能性もあるので、こうした機能は嬉しいですね。

斜めになりにくい

DR-2050C IIは、かなりの確率でまっすぐにセットしたつもりの原稿が、読み込んでみると斜めっていることが多いです。
一応ソフト的に修正する「斜行補正」という機能があるのですが、効いているのかよくわからない・・・。それに読み込む原稿によっては真っ直ぐなのをあえて斜めに補正したり・・・。
まあ、気にならないレベルの傾斜でしたが、マンガのようにコマ割りがある原稿だとちょっとどうにかならないかな。と感じていたのですが、ScanSnapはあまり原稿が斜めになるようなことがありません。
マンガをメインに自炊する人には、向いていると思います。

開くと電源オン


ScanSnapは使用しないときは原稿セット用の置台と受け取り皿用の板が、折りたたんでコンパクトになるようになっています。
で、折りたたむと自動的に電源がオフになって、開くと電源がオンになるので細かい点ですが、使い勝手は多少良くなっています。
ただ、ドキュメントスキャナはスタンバイ時にも4Wほど電力を消費するようなので、使わないときはコンセントから抜いておいたほうがいいかも。

受け皿?がある

キャノン DR-2050CⅡ
DR-2050C IIは、スキャンし終わった原稿を受け取る板(?)がありませんでした。なので、なにもしないで放置しておくとつるつるしたテーブルや床の上で使っていると、あっちこっち原稿が散らばってしまうことになったりしたんですけれど、ScanSnapはちゃんと受け皿があるのでそういった心配がありません。
ただし、スキャンし終わった原稿をそのままにしてどんどん原稿を追加していくと、受け皿がいっぱいになって紙詰まりがおこるかも・・・。
DR-2050C IIはその点、原稿の排出口から床までの落差が大きいのでそういった心配がありません。

ドキュメントスキャナの比較 ScanSnapの弱点

欠点を挙げるってのもどうかと思いますが、ScanSnapのここがいまいち・・・という点を挙げておきます。
ScanSnapは評価がいいし、自炊としてはおそらく殆どの人がScanSnapを使っていると思うんですけれど、使ってみないとわからない点などがあると思うので、あえて書いておきます。

TWINに非対応

ScanSnapは、TWAINに対応していない
実際に両方使ってみた感想としては上記のような違いがあるのですが、まずScanSnapを使ってみてびっくりした点が、TWINに対応していないということ。
TWINとは付属のソフト以外の画像加工ソフトやOCRソフト等から、スキャナーを操作できるドライバーの機能の1つなのですが、TWIN対応のスキャナだと画像のようにソフトの「メニュー」の中の「インポート」とか「スキャナー」からスキャナーを操作できるんです。
ところがScanSnapだとTWINに対応していないので、「スキャナーがありません」とか「使用出来るデバイスがありません」なんて注意されてしまうんです。
一応、ScanSnapに付属しているScanSnap managerというソフト経由で他のソフトを起動させることは出来るのですが、対応していないソフトだと(CoregaのPaint Shop Proとか)、一度ScanSnap manager等で画像として保存してからソフト側でその画像を開く。というような手順が必要です。
もし、画像加工ソフトなんかをよく使っていて、スキャナーで原稿を取り込むような使い方を想定している人は注意が必要です。
ただし、自炊専用で使う場合は特に問題はないかもしれません。
私も慣れました。

湾曲する

紙が曲がってしまう
電子書籍化したあとの原稿は捨ててしまう場合なんかには気にならないんでしょうけれど、ScanSnapは専有面積を限界まで小さくしたせいか、原稿を湾曲させて読み込みます。
そのためスキャンし終わった紙はご覧のように、ほぼ確実に湾曲します。
DR-2050Cの場合は、上から下に吸い込まれるだけだったので湾曲はほとんどしなかったのですが、ScanSnapや最新のCanonのドキュメントスキャナのDR-C125は、紙が湾曲するので大切な作品などをスキャンするときは注意が必要です。

細かく設定できない

設定画面
ScanSnapのスキャン解像度や、カラーで読み込むかグレーで読み込むかはScanSnap Managerという付属のソフト上から行うのですが、初心者でも使いやすくしているためか設定項目が非常に少ないです。
しかもスキャンしたあとの操作(アプリにデータを渡すとかネット上に保存するとか)によっては選択できないモードが多々あります。

モードを細かく選択できる
DR-2050C IIの方は解像度やモードを細かく設定できたので、マニアや仕事で使いたいような場合は注意が必要かもしれません。
ただ、自炊のようななるべく短時間に大量に電子書籍化したいような使用目的の場合は、これぐらいシンプルな方がいいのかも。
色々設定項目があると、もしかしたらもっと高画質に保存できたんじゃないか!なんてモヤモヤが残ってしまって、自炊したあとの書籍を捨てに捨てられないんですよね・・・。

それに意外と色々細かく設定できても、実際にはほとんど違いがわからない場合のほうが多いですし。

画質がちょっと!?

左がDR 2050C II 右がScanSnap1500 600dpi
DR-2050C IIはセンサーにCMOS(最近のデジカメにも使われている撮像素子と呼ばれるセンサー。CMOSは画質がCCDに比べ劣るものの、安価)を使っているので、CCDに比べて画質が劣る・・・なんて思っていたのですが、実際に同じ原稿をスキャンして見ると、CCDを使用しているScanSnap S1500より微妙に画質がいいんです。
実際には拡大して比較してみないとわからないレベルなんですけれど、画像は左がDR-2050C IIの600dpiでスキャンしたもの。
右がScanSnap S1500の600dpiでスキャンしたものですが、細かいスクリーントーンのドットがDR-2050Cの方がくっきりしています。
それ以外も細かな表現はDR-2050Cの方が優れている気がしました。
いずれも拡大しなければ気が付かないレベルですし、文字だけの書籍の場合はあまり気にならないかもしれませんが、好きな漫画をより高画質で保存しておきたい。なんて場合は少し注意しておいたほうがいいかもしれません。
以下の解像度による違いも参考にしてください。

ScanSnap 解像度とモードによる違い

ScanSnapは、DR-2050Cのように細かい設定ができません。そこで、解像度と読み込みモードによる画質の違いを紹介します。

スーパーファイン 300/600dpi

グレー

ScanSnapで300dpi グレーでスキャン
ScanSnap S1500の「スーパーファイン」のグレーモードでスキャンしたものです。
スーパーファインはカラー及びグレーだと300dpi。
白黒モードだと600dpiでスキャンできます。
マンガのような原稿でも300dpiで十分綺麗に表現できています。
が、ちょっと色が薄いような・・・
ScanSnapでは解像度やモード以外にも、オプションで「文字をくっきりします」なんてことも出来るのですが、こちらはそういったオプションをオンにしていない状態でスキャンしたものです。
ただ、あとで紹介する600dpiに比べると線の輪郭が甘く、細かい表現にノイズが多くなっていました。

白黒

ScanSnapで600dpiで白黒モードでスキャン
スーパーファインの白黒でスキャンした場合、600dpiで取り込まれるようなんですけれど、白黒モードだとメリハリやコントラストが強すぎてイラストや絵、写真のような細かい表現が含まれる原稿には不向きですね。
ただ、あとで紹介する1200dpiの「エクセレント」だと結構マンガ向けに取り込むことができます。

エクセレント 600/1200dip

グレー

600dpiでグレー
300dpiのときに比べスキャンする速度が、一気に遅くなりました。。。(笑)
スーパーファインのときは、原稿をセットしていくのが追いつかないほど速かったんですけれど。
ところが画質はスーパーファインに比べてグッとよくなりました。
かくだしいても細かい表現やスクリーントーンのドットが綺麗です。
ただ、先程も紹介したようにエクセレントの600dpiでも、DR-2050のほうが微妙に画質が良かったんですけれどね・・・。
写真やイラストなんかにはこのモードが向いていますが、マンガのような白黒のイラストはコントラストが低くて薄く感じました。

白黒

1200dpiで白黒
スーパーファインの時の「白黒」でスキャンしたマンガは、メリハリが強すぎて汚く見えたんですけれど、エクセレントの白黒モードは非常にマンガに向いているかもしれません。
白と黒のコントラストがはっきりしていて、なおかつスクリーントーンのような淡い表現もみごとに捉えています。
線のメリハリがあるので、マンガ向きです。
スマホのような小さな画面で電子書籍アプリで読む場合は、エクセレントの白黒モードがマンガには向いていると思います。

どの解像度がいい?

DR-2050Cはスキャン設定が細かく指定できたので、逆にどれがいいかな・・・なんて試行錯誤ばっかりしてしまって先に進まないことも。
ScanSnapは設定項目が少ない反面、解像度やモードによってスキャン結果がかなり違うので、諦め(?)はつきやすいかも。(笑)
OCRとしてスキャンする場合は、さらに選択項目が少なくなるので迷うとしたら、マンガの自炊でしょう。
漫画の自炊の場合は、

  • スーパーファインでグレー:ファイルサイズが小さくそれなりに高画質で、スキャン速度も速い
  • エクセレントでグレー:ファイルサイスが大きく、スキャン速度がゆっくりな反面最も高画質
  • エクセレントで白黒:スキャン速度が遅いものの、ファイルサイズも小さくコントラストが強く細かい表現もそれなりにできてる

の中から用途に合わせて選択するとよいでしょう。
ドキュメントスキャナはフラットベッドスキャナ(コピー機のように1枚1枚スキャンするスキャナ)に比べ、画質はどうしても落ちます。
また、あまり高画質で保存してもファイルサイズが500MBになる可能性もあり、現在のスマホやタブレットの保存容量が16~64GBなのであっという間に満杯になってしまうので、選択が悩ましいところです。
お勧めなのは高画質で取り込んでパソコンに保存しておき、表示させる端末に合わせてデータを加工する方法です。
将来、超高画質で大画面の端末が登場した時にも対応できるように、とりあえずは高画質で保存しておく。というのも手だと思います。

まとめ

はじめてScanSnapを使った時(使い勝手がわからなかったってのもありますが)、「失敗した!」というのが感想でした。
私はマンガだけでなく、文字だけの書籍も自炊したかったので豊富なOCRソフト(画像から文字を認識してテキストに変えてくれるソフト)上からスキャナを操作したかったのですが、ScanSnapはTWINに対応しておらず、一旦画像に保存してからOCRソフトから読み込む。というめんどくさい手順を踏まなければならなかったからです。
ところが、ScanSnap Manager経由で主要なOCRソフトやAcrobat Xにデータを送って立ち上げることができるので、手順は逆になりますが使い勝手はそれほど変わらないことがわかりました。

また、DR-2050のときは紙がうまく吸い込んでくれなくて、かなりイライラしてたんですけれど今のところScanSnapはそれがないのでストレスフリー。
スキャナの場合は、現行をセットしたライスに座ってモニターとにらめっこをして・・・・原稿がなくなったら紙をセットして・・・の繰り返しなんですけれど、DR-2050のときは用紙をセットしてパソコン上からスキャン開始ボタンをクリックしたものの、うまく吸い込んでくれなくてまた立ち上がって見に行く・・・なんてことが頻繁にあったんです。
このストレスから開放されたのは大きいですね。

画質の面ではちょこっと劣るものの、普通の白黒の漫画であればスーパーファインで十分だということもわかってきました。
スーパーファインだと、単行本程度の漫画や書籍なら3~5分程度でスキャンが終了します。
ドキュメントスキャナは一度に40~50枚ぐらいしか原稿をセットできないのですが、このぐらいのペースだとスキャナの前に立ちっぱなしで、原稿が少なくなってきたら追加。の繰り返しが苦痛でないんです。
なので、画質を気にするよりは作品によってはパッパスキャンしていったほうがいいかな。なんて思います。

高い買い物でしたが、今では購入したことに満足しています。
このあとは、ScanSnapでの自炊の仕方を動画や画像で紹介していきたいと思います。

 

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