スキャナの取り込みモードの比較

ドキュメントスキャナには、256階調スムージンググレーや24ビットスムージングカラーのようなスキャンモード以外にも、モードがあるので比較してみました。

最終更新日:2012-05-02 04:53

私が購入したキャノンのドキュメントスキャナ、DR-2050CIIには、スキャン用のモードとして

が用意されています。
各モードでスキャンしてみて、画質の違いを比較してみました。
なお、すべて400dpsで取り込んでいます。

白黒

白黒
ちょっとコントラストが高すぎますね。
黒か白かの2種類に分けられてしまうので、画質もかなり荒いです。
シンプルな4コマ漫画なら使えなくもありませんが・・・。
その分、ファイルサイズが小さくでき、スキャン速度もはやいので、とりあえず文字が識別出来ればいい。レベルの用途であればいいかもしれません。

誤差拡散

やはり黒か白かの2種類に分けられてしまうんですけれど、こちらはグレー部分を細かいドットで表現してくれるモード。
なんか読みにくそうだなぁ。と思うかもしれませんが、アンドロイドのドキュメントビューアのPerfect Viewerの「画面平滑化法」を変えると、すごく綺麗になります。


こちらは、「画像平滑化方法」を「最近傍法」にしたところ。
これだと、パソコンで表示した時と代わりがありませんが・・・

「バイリニア補間」に変更したところ、びっくりするぐらい綺麗になりました!
わりとファイルサイズが小さくできるので、白黒漫画のスキャンでスマートフォンなどで漫画を読みたい場合には、ありかもしれません。

テキストエンハンスト

テキストエンハンストでスキャンしたところ。
うーん。ちょっと漫画には向いてないかな。

アドバンスト テキストエンハンスト

アドバンスト テキストエンハンストで取り込んだところ。
ちょっと読みにくい。

256階調グレー

256階調グレーです。
かなり綺麗。
スキャン速度も速く、マンガの自炊に向いているモードです。

256階調スムージンググレー

256階調グレーとほとんど変わりがないように見えますが、微妙にこちらはスムージングになっていて、スクリーントーンの点々やラインがなめらかになっています。

24ビットカラー

24ビットカラー。
普通のマンガの紙なんですけれど、カラーでスキャンするとこのように微妙に茶色がかっています。
スキャンスピードは一気に遅くなります。
だいたい256階調グレーの3倍ぐらい、スキャンに時間がかかります。

24ビットスムージングカラー

24ビットスムージングカラーです。
256階調スムージンググレーと同じように、微妙にラインなどがスムーズになっています。
やはりスキャン速度は遅め。

比較

いくつかモードがありましたが、このうち自炊として使えるのは256階調グレー(スムージンググレーも含む)と、24ビットカラー(スムージングカラーも含む)でしょう。
では、グレーとカラーではどちらがいいのでしょう?
実際にスマートフォンで表示させてみると、グレーのほうがコントラストが強く、読みやすいような感じがしました。

スキャンスピードが遅かったし、データ量が多そうですが、同じページをグレーとカラーでスキャンしたところ、グレーは1.182MBでしたが、カラーは1.291MBでした。
グレーもカラーも、ほとんどファイルサイズには差が無いですね。
カラーの表紙をスキャンしてみたところ、なんと逆にファイルサイズが小さくなり、0.953MBでした。

まとめ

スマートフォンのような小さな画面で表示させる場合は、300~400dpsのグレーで充分だと思います。
カラーのほうが微妙にスクリーントーンがなめらかなような気がしますが、アプリ側で調節できるのと、小さな画面では拡大しない限りほとんど変わりません。
スムージンググレーや、スムージングカラーも、スマートフォン上ではほぼ変わりなし。
新型のiPadクラスの超高解像度であれば、区別がつくかもしれませんが、スキャン速度や微妙な違いレベルを考えると、それほどモードにはこだわらなくていいかもしれません。

それよりもスマートフォンで自炊したマンガを読んでいて気になるのが、傾斜。
ドキュメントスキャナで取り込んだマンガは、意外と微妙に傾いていたりして、読んでてちょっと気になるんですよね。
1枚1枚微妙に傾きが違ったりして、1冊数百ページもあるので、すべてを修正するのはほぼ不可能。
なので、画質やモードにこだわるよりは傾きなどにこだわったほうがいいかもしれません。

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