iPhoneのカメラは、コンパクトデジタルカメラに引けをとらない画質なんですけれど、苦手な部分もあります。その一つが暗闇での撮影
最終更新日:2011-11-12 18:12
iPhone4になってからカメラの画素数は、500万画素に(iPhone3GSは300万画素)なると同時に、カメラの画質が上がりました。
それまで使っていた911SHに搭載されていたカメラは、200万画素で画質も悪かったので、記念撮影やWeb用に使う気は起こらなかったのですが、iPhone4のカメラは、十分実用的で安いコンパクトデジタルカメラにも匹敵するレベルの写真を撮影することができます。
iPhone4に搭載されているカメラの詳細は公開されていませんが、1/3.2インチの裏面照射型CMOSセンサーで、F2.4(F値がち委細ほど明るく撮影できる)の焦点距離は3.85mmといわれています。
今までの一般的な携帯電話のカメラは、裏面照射型でないF2.8のCMOSが多いので、iPhone4のカメラは、単に画素数が上がっただけでなく、暗闇にも強い性能を有していることになります。
裏面照射型のCMOSは、私が購入したSONY HDR-XR500Vで世界ではじめて採用され、従来の2倍の感度で暗所を撮影できると話題になりました。
裏面照射型CMOSについてはこちらを。
写真の画質の善し悪しは、単に画素数で決まるわけではないので、500万画素といまでは決して驚くするような数値ではありませんが、iPhone4のカメラは日本のガラケーに匹敵する画質だと思います。
ところが、iPhoneのカメラは(他の携帯のカメラもそうですが)、シャッタースピードも絞りも自由に設定できないし、そもそも裏面照射型CMOSとはいえ、レンズも大きさが非常に小さいので、暗闇のような悪条件での撮影になると、とたんに写真の画質が落ちます。
上の画像は、iPhone4で撮影した夕焼けです。
この大きさだときれいに見えますが、クリックして拡大表示してみると、かなりノイズが多いことがわかります。
こちらはデジタル一眼レフカメラPentax K-Xで撮影した同じ時間の夕焼けです。
デジタル一眼レフカメラでは、撮像素子(CMOSやCCD)が非常に大きく、シャッタースピードも自由に選べるので(上の画像は1/25秒)、このようにくっきり、そして明るくきれいに写すことができます。
拡大してみると、圧倒的な差がついているのがわかりますね。
このぐらいの大きさだとわかりにくいですが、クリックして拡大表示してみると差がはっきりします。
一眼レフの方は、グラデーションもなめらかでノイズが全くありません。
こちらは40Wの電球のみの明かりの室内です。
人間の目には、十分な明るさと感じる明るさでも、このようにノイズが多い写真になってしまいます。
こちらはデジタル一眼レフカメラで撮影した同じ室内の写真です。
明らかにiPhoneの写真に比べてくっきりノイズがない写真になっています。
これは単に撮像素子(CMOSやCCD)が大きいからだけでなく、シャッタースピードを自由に設定できないと、今後登場するiPhoneがいかに画素数が増えようとも、このようなノイズのない写真は撮影できないでしょう。
デジタル一眼レフカメラの方が高画質だったのは、ISOを小さく(ISOの値が小さいと、暗くなる反面、ノイズが減る)して、1/25秒という遅いシャッタースピード(遅いほど明るくうつる)で撮影したからです。
このように、暗い場所での撮影は苦手なiPhoneのカメラですが、明るい場所ではコンパクトデジタルカメラに匹敵する写真を撮影することができるので、デジカメを買うより、iPhone1つで済んじゃうんじゃないかな。なんて思ったりします。
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