KoboやKindleやスマホなどで読める電子書籍を作成するソフト、一太郎を購入してみました。ATOKも付いているし、EPUB形式で保存することが出来ます。
最終更新日:2016-12-30 00:57
多分、このまま電子化されないかもしれません。そこで、「自炊」と呼ばれる、「自分で紙の本を電子書籍化」する作業をしているのですが、それ以外にも多くの人に自分の書いた小説、日記などを電子書籍として公開したい、と言う人も多いと思います。
電子書籍化して、スマホやKoboやKindleなどで読めるようにするには、一般的に「EPUB」というファイル形式で保存する必要があります。が、色々探してみたのですが、このEPUBで保存できる、または編集できるソフトというのが殆ど無いんです。
以前、Sigirlというフリーで使える、EPUB作成のワープロソフトを紹介しましたが、もう開発が行われていないらしく、今後、使えなくなる可能性があります。また、フリーだけあって若干使い心地はよくないです。
さらに最新の「EPUB3」には対応していないらしく、Sigilで作成したEPUBも読めないアプリや端末があるそうです。(KoboやiPhoneのiBooksでは表示できますが)
そこで、EPUB3にも対応し、本格的なワープロソフトの「一太郎
実は私は、ほとんど今ではワープロソフトなど使わないので、ただ単にEPUBを作成するだけなら、Sigilで十分なんですが、マイクロソフトのオフィスをすでに持っていれば、半額以下の一太郎2014 徹 特別優待版
ATOK(単品だと定価8,640円)も入っているので、かなりお得感が高かったんです。
オフィスはインストールされていますが、なにか証明書が必要だったり、認証が必要なのかな?と思いましたが、特別優待版をインストールした時はなにも確認されなかったし、証明書の郵送も必要なし。
なんかオフィスを持っていない人でも、特別優待版でいいんじゃないか、と思ってしまうほど。(笑)
さて、実際使ってみた感想なんですが、「自炊している人」や、「自分の本を公開したいと思っている人」、または、将来作家を目指している人」にはかなりお勧めです!
縦書きでスムーズに文章を編集でき、ルビ(ふりがな)をふったり、横スクロールもしやすく、非常に新鮮な気持ちで文章がかけます。
ただ、自炊をしない人や文章をかくことがない人にとっては、まるで役に立たないソフトなので(笑)、人を選ぶソフトではあります。
また、初めて使う場合は、なれるまで取っ付きにくい部分があるので、今回は簡単にすぐに使えるようにする設定などを紹介したいと思います。
ちなみに「ATOK 2014」ですが、google日本語入力とほぼ性能的に違いがありません。(私の感覚では)なので、ATOK目的で購入は、あまりおすすめできないです。
サンプルとして作成したEPUBファイルがこちらです。
残念ながらパソコンでは、EPUB形式のファイルを表示させるソフトがあまりないので、スマホなどでアクセスしてみてください。
iPhoneで電子書籍を読むには、Appleが無料で公開しているiBooksがお勧めです。
パソコンで本を購入したりできるし、表示もスムーズで使いやすいです。
参照:自炊した本をiBooksで表示させるには
ご覧のようにちゃんと縦書きで表示されます。私は個人的には縦書きのほうが読みやすい気がします。
画像もきちんと表示されています。
画像が小さいく感じるかもしれませんが、あまり大きくすると文字の回り込みがうまく表示されないようで、この大きさにしました。
文字を大きくしたところです。
PDFでは文字を大きくすると、1行に表示される文字数は変わらないので、このように縦にスクロールしないと読めなくなってしまいます。
KoboやKindle WhitePaperのような白黒の電子書籍リーダーは、目が疲れず、バッテリーの残量を気にしなくてもいいので、本格的に読みたい場合は、こちらで読んでいます。
もちろん、文字の大きさも変更できます。
この時はあまり考えずにローマ字で作成してしまったので、このようにローマ字表示ですが、日本語で作成者、本のタイトルを埋め込むことも可能です。
そういう場合は、ファイル名を「◯◯◯.kebub.epub」にしてから転送してください。
一太郎で実際に編集している画面です。
Sigilでは、縦書き表示させると、文字が横向きになってしまうんですが、一太郎ではきちんと縦書きに表示されます。
ただ、これだと文字間が開きすぎたり、パソコンで表示するときにたてにスクロールしないと1行がすべて表示されなかったりするので、まず「用紙」を「A4 単票・横方向」を選択してください。
続いて「字数」「行数」「字間」「行間」をそれぞれ「40.0」「40」「1」「60」にします。
マージン(余白)をすべて「30」にしてください。
「目次設定/解除」を選択します。
目次2以降を選択すると、
のように目次を階層に分けることができるようです。
これでクリックした行が目次として登録されました。
解除したい場合は、「目次解除」を選択します。
なお、Amazonのキンドル・ペーパーホワイトなどで表示させたい場合は、「Kindle/mobi保存」を選択します。
日本語でもOKです。
「種類」にある「リフロー」と「固定レイアウト」は、アプリのほうで文字のサイズなどを変更させた場合に、文字の大きさに合わせてページの表現を自動的に変える「リフロー」と、作成したままを表示させたい場合の「固定レイアウト」を選択できます。
基本的には、「リフロー」を選択します。
画像を散りばめた雑誌風の書籍を作りたい場合は、「固定レイアウト」を選択します。
しかも、一太郎では自動的に漢字の読み方を認識してくれるので、ルビをふるのが楽です。
ふりがなをつけるには、ふりがなをつけたい漢字を選択します。
もし、すべての漢字に同じふりがなを振りたい場合は、「同じ親文字を検索して設定/変更する」にチェックを入れます。
OKをクリックします。
基本的には画像を表示させたい場所に、画像をドラッグ・アンド・ドロップすればOKです。
画像の端をマウスで調節すれば、画像の大きさを自由に変更できます。が、あまり大きくすると、文字の表示がおかしくなるようなので、この程度の大きさにとどめておくのがベター。
いかがだったでしょうか。Windowsにはワープロソフト「ワードパット」が標準でインストールされているし、普通の人は使うことはほぼないので、わざわざお金を払ってまで一太郎は必要ないかもしれません。が、私のように自炊をする人や、将来作家を目指している人、またはインターネット等で自分の書いた小説などを公開したい人は、すごく縦書き編集が使いやすいのでお勧めかもしれません。
ちなみに私の場合は、紙の本を自炊する場合、
と言う手順で自炊して取り込んだ紙の本を電子書籍化しています。
OCRとは、写真や画像に表示されている文字を判別して、テキストに変換してくれるソフトですが、認識率はほぼ99%程度と、すごく性能がいいです。
とはいえ、「つ」や「っ」の区別や、「一(漢数字のいち)」と「ー(伸ばし棒)」の区別などがうまく出来ない場合もあり、手作業による修正も必要なので、時間はかかるんですが、PDFで表示させるよりはEPUBのほうがずっと読みやすいので、時間をかけてでも完全電子書籍化しています。
で、その作成に一太郎が役だっています。
ATOKははっきり言って、google日本語入力と変わりないです。というか、チャットやメールで使用するような、会話風の日本語はgoogle日本語入力のほうが正確な気がします。
なのでちょっとがっかり。
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