アスキーの電子書籍版が安い

私が購入している雑誌版の週刊アスキー。毎回iPadで読めるようにスキャナーでPDFにしてたのですが、ようやく電子書籍版のアスキーが発売されました。

アスキーの電子書籍版が安い

 

 

Last update 2014/05/25 14:41

 

私が普段購入している雑誌版の週刊アスキー。毎週購入しているというわけではなく、面白そうな記事が載っている週だけ購入。という感じなんですけれど、いつも会社で読んだり、また邪魔にならないようにドキュメントスキャナーで読み込んで、PDFにしているんです。が、今回ようやく週刊アスキーが電子書籍として発売されたようなので、雑誌版と比べてみました。

雑誌版と電子書籍版との違い

価格

新刊で333円

最も大きな違いの1つが、価格です。
雑誌版週刊アスキーは、1冊だいたい400円(税込み)です。
iPadで週刊アスキーの電子書籍版を読むには、主にアマゾンのKindleかAppleが提供する、Newspaperを利用するか、になるんですが、アマゾンのKindle版だと新作で333円。

Newsstandでは価格が変わらないiOSのNewsStandアプリ版だと、1冊300円。
へえ。Newsstandのほうが安いのか!と(内容はほぼ同じ)思ったんですが、実はアマゾンのKindle版は、発売日からある程度日付が経過した号は、なんと266円になるんです。(笑)
この経過した日付というのが何日なのかは不明ですが、少しぐらい古い情報でもいい。それより安いほうがいい。というのであれば、アマゾンのKindle版。
いやいや、新しい方がいい。というのであれば、Newspaper版のほうが安いようです。

KindleとNewspaperの違いは?

さて、Kindle版とNewspaper版、違いは価格だけなんでしょうか?

KindleiPhone版のKindleは、(なんと)アプリ上からは雑誌や書籍などを購入できないんです。
iPhoneやiPadのアプリ上から課金したり、何かを購入する場合、必ずAppleの決済を使用しなければならず、アマゾンのライバルであるAppleに手数料を払うのが嫌なのか(笑)、アプリのKindle上からは購入できないようです。

アンドロイド版のKindleの場合アンドロイド版のKindleの場合、決済方法が比較的緩いというか、自由度が高いせいかアプリ内で購入することができるようです。

配信先を選択じゃあiPhone、iPadのKindleではどうやって購入するのか、というと、ブラウザ上のアマゾンのページやアマゾンのアプリ上から注文することが出来ます。
こちらの画像はパソコンのブラウザでアマゾンのページを表示させたもの。
Kindleで扱っている雑誌や本のページへ行き、アマゾンへログインすると、購入ボタンのところに「配信先」を選択することができるので、ここで「iPad」を指定すると、自動的にアプリのKindleに購入したものがダウンロードされます。

無料サンプルこのように無料でサンプルが読めるものは、サンプルもダウンロードさせることが出来ます。

Newsstandアプリそれに対して「Newspaper」アプリの場合は、Appleが無料で提供しているアプリなのでちゃんとアプリ上で購入することが出来ます。

Newsstandでは購入できるNewspaperも無料サンプルをダウンロードして読むことができるんですが、最大の特徴は「定期購読」ができる点。
定期購読する期間も選択でき、長く購読したほうが価格的にお得になります。
例えば週刊アスキーの場合、定期購読の料金は、

購読期間価格1冊あたりの価格
1ヶ月1,400円350円
3ヶ月4,000円333円
6ヶ月7,400円308円
1年12,800円267円

となっていて、1年間の購読期間を選択した場合、1冊あたりの値引きは約43%引きにも達する計算になります。
実は1ヶ月や3ヶ月、そして半年の購読期間だと、300円を超えるので単体で1冊ずつ購入したほうが安くなります。
また3ヶ月間の購読期間であれば、アマゾンの単体購入と価格は同じってことになりますね。

その他の違い

Kindle版とNewspaper版の違いは他にも、無料で読めるサンプルページが、Kindleの場合は4ページほどなのに対し、Newspaperの場合は11ページと、こんなに見せちゃっていいの?ってぐらい、多いです。

大きさ

安いし、わざわざ本屋に買いに行かなくてもいいし、ゴミは出ないし、電子書籍版のほうがいいじゃん!と、思いがちなんですが、実は意外とそうでもないんです。
続いては「読みやすさ」の点から比較してみたいと思います。

雑誌とiPadの比較

左が雑誌版の週刊アスキー。右がiPad Retinaの電子書籍版の週刊アスキーです。
それほど変わらないかなぁ。と思っていたんですけれど、並べて比べてみると圧倒的に雑誌版のほうが大きいですね。
雑誌側の青いラインで囲った部分が、iPad Retinaのディスプレイの大きさになります。
iPadは、9.7インチなのですが、雑誌はA4サイズ。A4サイズに匹敵するディスプレイとなると、雑誌の縦サイズを基準に考えると、13インチクラスのディスプレイが必要なんです。

iPadディスプレイの横の長さは、約14.7センチ。
A4サイズの雑誌の横幅が21センチなので、iPadだと約70%の面積になります。

iPad miniと雑誌の比較

続いてiPad miniとの比較。雑誌版の4分の1ぐらいの大きさです。(笑)
さすがにこの大きさになってくると、A4サイズの雑誌を拡大せずに読むのはしんどくなってきます。

文字の比較

雑誌の文字

こちらは雑誌版の週刊アスキーの文字。ぎざぎざもなく、コントラストも明確で非常に読みやすいです。

iPadの文字

こちらはiPadで表示させた場合。
字が読みやすいように太くなっているようです。
先ほどの雑誌と同じ距離で撮影しました。文字の大きさも雑誌のスケールに合わせて小さいのがわかります。

iPad miniの文字

続いてiPad miniで表示させた電子書籍。
意外とiPad Retinaとあまり変わらないような・・・?
1つ気がついたのは、iPad Retinaは画面が大きい分、雑誌版と変わらない感覚で読むことができるのですが、ディスプレイを傷から守るフイルム次第で文字が読みにくくなるという点。
私は蛍光灯の明かりが反射してギラギラになるのが嫌なので、ノングレアのフィルムを貼っているのですが、フィルムによってはザラザラ過ぎて文字がにじんで見えてしまうようです。
iPad miniの方もノングレアのフィルムを貼っているのですが、若干ザラザラ感が少ないせいか、文字がくっきりしている気がします。

重量は大切だ

雑誌を手に持った場合

さて、雑誌を電子書籍で読む場合、大事なのはディスプレイの大きさだ。とわかりました。9.7インチのiPadは、雑誌をストレス無く読むのにはギリギリのサイズだと感じました。が、まだ別の問題をはらんでいます。
写真は雑誌版の週刊アスキーを片手で読んでいる場合。雑誌の場合の弱点として片手で読もうと、折り曲げるとフニャっとなってしまう場合があること。
また意外と大きいので、視線の移動が大きいです。

ただ、雑誌は非常に軽いので片手で持っていても、重さでストレスが溜まるということはありません。

iPadを持った場合

こちらはiPad。先ほどの雑誌と同じ距離ぐらいから撮影しました。
「お!なかなかいいじゃん」
と思うかもしれませんが、iPadは重い!!
最新のiPad Airであれば、478 gと軽いのですが、私が持っているiPad Retinaは、652 gと片手で持つにはきつい重量。
この重さ、電車やバスの中でつり革に掴みながら片手で・・・と言うのは、ほぼ不可能な重さです。
片手で読むとしたら、椅子に腰掛けて膝の上に乗せるか、机やテーブルに置いて、という感じになるでしょう。
それぐらい重いです。
iPad Airであれば200g程軽いので、電車の中でも片手で読めなくはないと思いますが、それでもきつい重さでしょう。

iPad miniを手に持った場合

こちらはiPad mini。331 gと、iPad Retinaの半分ぐらいの重量なので、片手でもラクラク。
が、写真でも分かる通り、文字を読むのはきついサイズなんです。

横に倒した場合iPadはある程度大きいので、見開きでも読めないことはないのですが、A4サイズの雑誌だとこのとおり、文字が小さくなりすぎてきついです。

スキャナーで取り込んだ雑誌との比較

さて、続いては、紙の雑誌をドキュメントスキャナーでスキャンし、PDFにした場合との比較を見てみます。

スキャナーで取り込んだPDF

こちらは雑誌版の週刊アスキーをドキュメントスキャナーで自炊し、PDF化。
それをiPadに転送して表示させたもの。
ドキュメントスキャナーでスキャンすると、雑誌のような薄い紙を使った本は、このように裏側が透けてしまうんですよね。
スキャナーの設定で透けないようにすることも出来ますが、忘れてしまうとこのように汚くなってしまいます・・・。

電子書籍のアスキーの場合

こちらは電子書籍版。
当たり前ですが、裏が透けていることもなく、ベタ塗りの部分も綺麗です。

サイズはどれくらい?

さて、今までの検証で、電子書籍版の雑誌は、「安い」けれど「文字が小さく」、「タブレットの重さ」が欠点とわかりました。が、実はもう1つ、大事な問題があります。
それは電子書籍のファイルサイズ。
iPad Airは16GB版が48,800円(税抜き、Wi-Fiモデル)。
64GB版が68,800円と、2万円近い開きがあります。
128GB版もありますが、こちらは78,800円にもなります。
私もそうでしたが、iPhoneは容量重視で選択しましたが、価格重視で16GB版を購入する人も多いかと思います。
そこで問題になるのが、容量です。
週刊アスキーの場合、ページ数が140ページほどでファイルサイズが130MBほどになります。
なのでたくさん購入してダウンロードすると、あっという間に容量がいっぱいになっちゃうんですよね。

雑誌やマンガの場合は、小説などの書籍と違い、電子書籍版はページを画像として保存しているため、ファイル容量が100MBを超えることが珍しくありません。
雑誌なんかは古いものは削除してしまえばいいのですが、マンガのように削除したくないものは、たくさん入れ過ぎると容量が満杯になってしまうので、注意してください。

他の雑誌の比較

電子書籍版が発売されている雑誌は、割と多く、例えば日経トレンディやGetNaviなどもKindle、Newspaper版があります。
価格も雑誌版に比べ若干安く、例えば日経トレンディは雑誌版は580円ですが、Kindle版は430円。
ところがNewspaper版は600円と、逆に高くなるようです。
アスキーのように単品購読はなく、1ヶ月毎の定期購読になり、解約しないと自動更新になってしまうようです。

GetNaviも同じような感じで、安く読むのであればKindle版の方がお勧めです。
このように雑誌によって価格の割引率や、購読期間などが違うので注意した方がいいかもしれません。

まとめ

以前、新聞関係の仕事をしていたのですが、当時はまだタブレットやスマホなどがない時代でしたが、年々購読者数が減っていました。
最近ではタブレットやスマホでも新聞を読むことが出来、紙の媒体の読者数の減少は加速しつつあると思います。

紙媒体の減少は、自然破壊の防止や価格の低下と、一見、良いことずくめの気もしますが、印刷屋などの仕事の減少など、マイナスの部分もある気がします。
実際には紙の媒体の場合、印刷工場、運送業者、店舗の3つの業種も関わってくるため、仕事の減少は影響が出てきそうですね。

ただ、今回紹介したように、電子書籍版がすべての面でいいかというと、重量、バッテリー、容量などいくつかの面で、まだまだのような気もします。
なにより、本屋って何となくワクワクするというか、特別購入したいものがなくても、ついつい行ってしまう空間でもあり、そうした楽しみを含めて、完全になくなるというのはまだまだ先のような気がします。

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