MVNOとVoIP規制について

MVNOと呼ばれる日本通信やIIJmioなどが格安のデータ通信サービスを開始しました。そこで、これらのデータ通信専用のサービスに加入すれば、音声通話がなくても使えるんじゃないかと。

 
 

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MVNOとVoIP規制について

 

 

Last update 2012/05/19 01:07

 

イオンb -mobileIIJmio:高速モバイル/D、そして、ドコモの定額データプラン128Kを契約してみました。
これら3つのプランは、データ専用のSIMを発行してスマートフォンに刺して使うことができます。
ほとんどのドコモのスマートフォンで使えるため、ドコモのスマホを安く中古で手に入れるか、使っているスマホにSIMを挿せば、安くデータ通信ができるようになります。
そのため、

  • 電話は殆ど使わない
  • 自宅や会社、学校でWi-Fiがある
  • 月々の料金をとことん安くしたい

ようなユーザーにはうってつけのサービスです。
ただし、いい事ずくめではなく、

  • 音声通話ができない
  • SMSや携帯メールができないサービスがある
  • 回線速度が100~128kbpsと、非常に遅い

といった制限があります。

  月額料金 携帯
メール
音声
プラン
縛り 速度
イオンb-mobile 980円/月 X なし 100
IIJmio 945円/月 X X なし 128
ドコモ
定額データプラン128K
1,580円

315円
X 2年 128

イオンb-mobileもIIJmioも、2年縛りのような縛りがなく、辞めたい時にすぐに辞めることが出来ます。が、ドコモの定額データプラン128Kは、2年間契約が条件なのですが、なんといってもSMSやドコモの携帯アドレスを取得することが出来るという違いがあります。

私もイオンb-mobile、IIJmioと契約しましたが、最終的にはこれらのサービスの契約は解除して、ドコモの定額データプラン128Kにしようと思います。
それ以外に、ソフトバンクのiPhoneを持っているので、iPhoneの月々の料金が6,000円ほど。
ドコモの定額データプラン128Kの1,895円/月とあわせても、7,895円/月。
ドコモのスマートフォンだと、月々6,755円。
端末代分割料を含めると、8,000円ぐらいするので、ソフトバンクのiPhoneとこれらの低価格のデータ通信用SIMを組み合わせれば、ドコモのスマートフォン1台持ちとそれほど変わらない料金で、iPhoneとAndroidを所有することができます。
一台あればいいじゃん!
なんて意見が聞こえてきそうですが、車と原付を両方所有しているような感覚で、iPhoneとAndroidの2台持ちは2倍とまではいきませんが、iPhone1台持ちより1.3~1.5倍ぐらい便利なスマートフォン生活を満喫できます。(笑)

さて、今回は各データ通信専用プランでは音声プランがついてこないんであれば、LINEやSkypeに代表される無料通話アプリで代用できないか。という疑問に答えるために、どのサービスでどの音声通話アプリが使えるのか。を実験してみました。
実は、サービスによってはVoIPと呼ばれるインターネット電話を制限しているプランもあるのです。
単に回線速度が遅いから通話できないのではなく、音声通話自体を規制している場合もあるので、LINEで無料電話できるから携帯の音声プランは解約しちゃったよ!なんてしてしまった挙句、規制で通話ができなくなる可能性もあるので注意しないといけません。
なお、以下の結果は2012年5月現在のものです。
今後、規制が入る可能性もあるので、参考程度にしてもらえればと思います。

イオンb-mobile

LINE

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能
無料通話
  • 相手:発着信可能。相手の声も聞こえる
  • イオンb-mobile:発着信は可能だが相手の声が聞こえない

Android側にイオンb-mobileのSIMを差し込んで、ソフトバンクのiPhoneのLINEに無料電話を発信しました。
着信はでき、iPhone側ではAndroid側の声が聞こえるものの、Android側では全く声が聞こえず。たま~~~にちょこっと相手の声が聞こえるレベルで、全く使い物になりませんでした。

Viber

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能
無料通話
  • 相手:発着信可能。相手の声は聞こえる
  • こちら:発着信は可能。ただ相手の声は聞こえない。

iPhone側は、イオンb-mobileからのViberの音声は聞こえますが、iPhone側からの音声が全く聞こえない状況。
LINEと同じでした。

Skype

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能

相手がオンラインとして表示されるものの、IMの送信が失敗することが多い。
ただ、一度成功すると、普通にやり取りできた。

無料通話

相手:発着信可能。相手の声も聞こえる
イオンb-mobile:発着信可能。ただ、相手の声は殆ど聞こえない。たま~~~にかすかに聞こえる。

やはりLINEやSkypeと同じ結果に。
iPhone側の方は音声が聞こえるのだけれど、Android側は全く聞こえませんでした。

050Plus

通話
  • 相手:発着信可能。相手の音声も聞こえる。
  • こちら:発着信可能。ただ、相手の声は殆ど聞こえない。なにか不気味な音が聞こえる・・・。

050Plusは、メッセージ送信機能がないのと、通話は050Plus同士でないと有料になってしまうため、有料通話として発着信してみました。が、結果は惨敗。
相手にはAndroid(イオンb-mobileのSIM使用)の音声は聞こえるものの、Android側は全く聞こえず、代わりに不気味なノイズが聞こえました。

IIJmio 高速モバイル/D

最も月々の料金が安く、回線速度も制限以上がでるIIJmio。

LINE

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能
無料通話
  • 相手:発着信可能
  • こちら:発着信可能。通話可能。

回線速度も150kbpsが出ることもあり、LINEの音声通話は普通にできる。
着信の延着もなく、普通の3G回線でのやり取りと全く同じ。IIJ最強。

Viber

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能
無料通話
  • 相手:発着信可能
  • こちら:発着信も通話も可能

イオンb-mobileと違い、発着信も通話も可能。発着信も延着がなく快適に使用出来た。

Skype

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能

LINEでもViberでもメッセージ自体は送受信可能なのだけれど、Skypeは、お互いがオンライン表示になるのにすごく時間が掛かる。
また、その間はメッセージを送信しても全く届かないし、こちらにも到着しない。
だいたい2~3分は繋がるのにかかるようで、一度つながると割りとリアルタイムにメッセージを送受信できた。

無料通話
  • 相手:発着信可能
  • こちら:発着信可能。通話も可能

AndroidとiPhoneでは、若干Androidのほうが音声がよいようで、相手側のCDから流れる音楽が聞こえた。
ただし、コンマ3秒ぐらいiPhoneに比べ遅延がある。
問題なく会話できた。

050Plus

  • 相手:発着信可能
  • こちら:発着信可能。通話も可能

ちょっと繋がるまで時間が掛かるのと、相手がかけた場合「050プラスにおつなぎします」というアナウンスがされるものの、普通に着信可能。
IIJmioと組み合わせれば、快適に使える

ドコモ 定額データ通信プラン128K

LINE

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能
無料通話
  • 相手:発着信不可
  • <こちら:発着信不可

イオンb-mobileは、着信を知らせることはできたものの、ドコモの定額データプラン128Kは、相手側からもこちらからも発着信が不可能。
メッセージは送受信可能なので、メール専用と考えたほうがいいかも。

Viber

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能
無料通話
  • 相手:発着信可能
  • こちら:発着信可能

ドコモの定額データプラン128Kは、公式サイトでも書かれているとおりSkypeやLINEの音声通話やインターネットラジオの受信が制限されています。
が、私が試したところ、LINEは通話ができなかったものの、Viberは通話が可能でした。
またインターネットラジオ(radiko)も受信可能。
これらにどういった違いがあるのかは・・・不明。

Skype

メッセージ
  • 相手:送受信可能
  • こちら:送受信可能

相変わらず、お互いがオンラインになるのに時間がかかったり、メッセージも起動してから2~3分立たないと届かないものの、一度接続できると安定してやり取りが出来る。

無料通話
  • 相手:発着信可能
  • こちら:発着信可能。通話も可能

Viberと同じくSkypeもドコモ 定額データプラン128Kでも通話が可能。しかもViberの時のような遅延もなく、音質もまぁまぁ良い感じ。
ビデオ通話をしようと思ったのだけれど、さすがに画質が悪すぎるのと、途中出きれてしまうので、無理だと考えたほうがよさそう。

050Plus

通話
  • 相手:発着信可能。通話不可
  • こちら:発着信可能。通話不可

イオンb-mobileと同じように、相手に着信はできるものの受話器をとっても全く音声が聞こえてこない。
相手側もこちら側も全く音声が聞こえない状態。
ドコモ 定額データプラン128Kでは、050PlusはWi-Fiのみの使用と考えたほうがよさそう。

まとめ

メッセージ

どのプランでも、メッセージ自体は送ることができましたし、受信することも出来ました。
ただ、Skypeが起動してから送信可能になるまでに2~3分かかりました。
メールとしてやりとりするのであれば、相手が受信したかわかるLINEかViberが最もおすすめ。
とくにLINEは、使用率も高いので今後、携帯メールに変わる新しいメッセージ送信システムになるかもしれません。

通話

通話に関しては、それぞれのプランで全然違った結果になりました。
もし、通話する相手が多く、無料で通話したい。月々の携帯代を抑えたい。というのであれば、LINE、Viber、Skype、050Plusで音声通話が可能だったIIJmio 高速モバイル/Dしか選択肢はありません。

ただ、Viberだけしか使わない。というのであれば、通話が可能だったドコモの定額データプラン128Kも選択肢に入ってくるかもしれません。
ドコモの定額データプラン128Kは、LINEと050Plusは全滅。何回実験しても繋がることはありませんでした。

それに対して、イオンb-mobileは通話自体ができないものの、相手側はこちらの声が聞こえ、また、一応着信だけはできるので、着信があったことがわかるだけでいいのであれば選択肢としてはありかもしれません。
ただ、価格も安く回線速度のIIJmioがあるので、あえてイオンb-mobileを選択する理由は一切ないんですけれどね。(笑)

通話の可否 LINE Viber Skype 050Plus
イオンb-mobile
IIJmio
ドコモ 定額データプラン128K X X

イオンb-mobileが△なのは、着信はどちらもできるものの、相手側の声が聞こえないためです。
ただ、こちらの声は聞こえるというちょっと変わった結果になりました。

1ヶ月1000円程度でスマホをもてるか

意外と「私は電話もメールもしない」なんて人は多いみたいですし、「Wi-Fiを使っているからモバイル通信は必要ない」なんて人も多いみたいです。
ただ、いざというときのために電話番号とメール、屋外でのデータ通信ができる状態は確保しておきたい。というのが現状でしょう。
ところが、普通のスマートフォンの契約をしてしまうと、月々6000~8000円ほどの料金がかかってしまいます。
今回の実験で、IIJmio:高速モバイル/Dであれば、電話アプリと組み合わせれば、月々の料金を945円(050Plusも使う場合は、プラス315円の1,260円)で済ませることができます。

ただし、スマートフォン自体は自分自身で用意しなくてはならないため、白ロム等を利用して、安く入手する必要があります。
中古とはいえ、ほぼ新品と変わらない状態なので、新品かどうかはさほど気にしなくても大丈夫です。
詳しくは、アンドロイド入門で中古白ロムやMVNOなどの回線速度、使用感などをレビューしています。

 

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