楽天でんわは、050Plusと同等の通話料で090や080の番号で電話をかけられるアプリですが、ちょっと今までのIPでんわとは違います。ビジネスマンや仕事で使っている人向き。
Last update 2013/12/06 16:31
楽天でんわというちょっとかわった(?)アプリがリリースされました。
この楽天でんわ、050PlusやSMARTalkやSkype電話とどう違うのでしょう?
050PlusやSMARTalk、そしてSkypeなどはインターネット回線を利用した「IP電話」と呼ばれるものです。が、「楽天でんわ」はちょっと違っていて、連絡先から電話をかける時に「003768」を追加して電話をかけるだけしか出来ません。
正確には、連絡先に登録された相手に電話をするときに、「003768」を090や080の前にくっつけて、スマホ標準の電話アプリから電話をかける連絡帳アプリなんです。
どういうことかというと、昔、国際電話をかけるときに外国の相手の電話番号の前に「001」をつけて電話をかけると、NTTではなくKDDI経由で電話をかけることができ、NTT経由より電話台が安くなる、というゼロゼロワンダフル~というCMがありました(現在も使えますが)。
あれと同じで、相手の電話番号に「003768」をつけると楽天(正確にはヒュージョン)経由で電話をかけることが出来、普通に携帯電話からかけるより電話代を安くすることが出来るんです。
現在、ドコモ、au、SoftBankのスマートフォンでは、基本料980円で30秒21円の音声通話しか選べなくなりつつあります。
事実上、スマホでは30秒21円。1分だと42円の電話代がかかります。
そこで、IP電話と呼ばれるインターネット回線を利用した安い電話アプリ(050PlusやSMARTalk、Skype電話など)が注目を集めているんですけれど、IP電話の弱点は携帯電話の音声通話に比べ、「遅延が発生する」「通話が安定しない」「050から始まる電話番号しか持てない」などといった弱点があります。
実際に私も頻繁に使っているんですけれど、しょっちゅう「つながらないよ!」とかつながっても遅延がひどくて、会話にストレスが感じられたり、仕事で使う場合は結構ヒヤヒヤしながら使ってるんですよね。
ところが、この「楽天でんわ」は、フュージョンの回線を使用しているものの、音質や品質はドコモやau、SoftBankの携帯電話の回線と同じなんです。
だから電波が届くとこであれば、ほぼ100%着信できるし、遅延も携帯電話のそれと全く同じ。
ただ、LINEやSkypeはWi-Fiで使うと、すんごい音質が良くなりますが、楽天でんわは音質も携帯電話そのまんま。
「003768」を090の前につけてかけるんですけれど、相手には090や080といった「スマホの電話番号」が表示されるので、「楽天でんわからかかってきた」ということは伝わりません。
例えば、私のiPhoneの電話番号が「090-1234-5678」だったとし、かける相手の電話番号が「080-9876-5432」だったとします。
楽天でんわで電話をかけると、「0037-68-080-9876-5432」宛に「090-1234-5678」から発信します。
相手には「090-1234-5678」でかかるので、相手にはiPhoneの電話からかけたのか楽天でんわからかけたのかはわからないわけです。
ただ「0037-68」経由なので、かけた方は電話代が半分出かけることが出来る、と。
そしてもうひとつの特徴が、月々の基本量が0円。
クレジットカードによる支払いになりますが、使わなければ0円。
使った場合も通話料(30秒10.5円)のみ。
最大の特徴はどこにかけても30秒10.5円。1分間で21円と、普通の携帯電話の約半分。
050Plusは、1分16.8円なのでもう少し安いんですけれど、050Plusは月々315円の基本料がかかってしまうんですよね。
SMARTalkは基本料0円なのですが、すぐに切れたりするので、ほとんど使っていません。
かける時はフュージョン経由ですが、相手からしたら単なる今までと同じ電話番号にかけてもらうわけなので、ドコモやau、SoftBankの留守番電話やキャッチホンはそのまま使えます。
では、もう少し楽天でんわの仕組みについて見てみましょう。
よくわからないな。という人も、楽天でんわの弱点を知れば、ちょっと見えてくるかも。
現在、auとSoftBankでは、1時から21時までは同じキャリア同士であれば、何分話しても無料で話すことが出来ます。
ところが、この楽天でんわ経由でかけてしまうと、auやSoftBankの電話回線ではなくなるので、有料(30秒10.5円)になってしまうんです。
つまり、先程も説明したとおり、楽天でんわのアプリというのは、単に連絡先に登録されている電話番号に「0037-68」を先頭にひっつけて電話アプリを立ち上げてくれる連絡先アプリなんです。
で、003768をつけて電話をかけると、SMARTalkでお馴染みの「ヒュージョン」の回線経由で電話をかけるので、電話代が安くなる、と。
もし、auならauの人に。SoftBankならSoftBankの人に電話をかけたい場合は、普通にスマホの電話アプリを立ち上げて書ければいいんですけれど、楽天電話アプリに「0037-68」をつけないようにする設定もある(後述)ので、電話をかける時は、楽天でんわ、と統一しちゃっても平気です。
残念ながら「楽天でんわ」同士でも無料通話は出来ないみたいです。
もしこれができれば、ドコモからau。SoftBankからドコモへ「楽天でんわ同士」で24時間無料通話が出来る!と思ったんですけれど、ダメみたいです。
「LINEや050Plus、Skype同士なら無料で話せるじゃん。」
なんていう人もいるかもしれませんが、私のまわりのほぼ99%が「LINEだと遅れて聞こえて、ストレスが溜まるからやだ!」っていう人ばっかりだし、「050Plus?いやぁ、そんな電話しないし、315円が無駄」っていう人ばっかだし、「Skype?使わないし」ってな人ばっかり。
だいたい、私のまわりのほぼ85%がSoftBankなんで、そもそもみんな「あえてLINEや050Plusなんて使う必要ないじゃん?」ってな人ばっかりなんですよね。
ま、私もそうなんですが。(笑)
ただ、一部、ドコモやauの友達もいるし、夜働いているので、21時~1時の電話もしたかったり。そういう人たちとも楽天でんわ経由で無料で話せるかなぁ。と思ったんですが・・・。
というわけで、普段auやSoftBankの無料通話を使っている人は、あんまりメリットはありません。
じゃあ、どんな人が向いているかというと、ずばり仕事でいろいろな人(キャリア)に電話をする人。
今までは050Plusなどを使っていたけれど、遅延や留守番電話未対応だったり、キャッチホンに対応していないなど、仕事で使う上で不便だったと思います。
楽天でんわは、ほぼ携帯電話の音声通話と同じなので、遅延もないし、そもそも番号はそのスマホの番号のまま。
残念ながら、やすいデータ通信専用のSIM(MVNO)を契約して、電話は「楽天でんわ」で月々1,000円ぐらいでスマホを維持できる!?ということは出来ません。
楽天でんわは、かけるときも着信もスマホの音声通話を利用するので、iPadや音声通話がもともと出来ないタブレットでは使えません。
また、音声通話がないMVNOのSIMを使っている人も使えません。
あくまでいろんな人に電話をするって人が、通話代が安くなるという感じ。
1ヶ月の携帯の通話料が3万とか4万とかかかっているビジネスマンなどは、場合によっては半分に抑えることが出来ます。
アプリをインストールする前に、インターネット上から申し込んでおきます。
注意点として、支払はクレジットカードのみなので、クレジットカードを持っていない人は申し込みができません。それと、先程も言いましたが携帯電話経由で電話をかけるので、携帯の電話番号がある人しか使えません。
まずは、楽天でんわ申し込みページへ行きます。
「楽天でんわ利用登録」をクリックします。
楽天会員であれば「楽天会員ログインへ」をクリック。
会員にまだなっていなければ、「お申し込みフォームへ」をクリック。
楽天会員の人は、ユーザーIDとパスワードを入力してログインします。
会員情報の追加登録。
パスワードを忘れた時の秘密の質問とその答えを選択し、入力します。
クレジットカードのデータを入力します。
入力が済んだら「以下の規約に同意して、入力内容の確認へ」をクリック。
入力したクレジットカードの情報が表示されるので、間違いがないか確認します。
続いて、再び楽天ID用のパスワードを入力し、「会員情報を追加登録する」をクリックします。
メールアドレスや氏名、住所、電話番号、クレジットカードの情報が表示されるので、「お客様情報入力に進む」をクリックします。
携帯電話の電話番号を入力します。
「楽天でんわ」をインストールするスマホの携帯電話の番号を入力してください。
続いて氏名やメールアドレスなんかを入力していきます。
そのまま下にスクロールしていくと、「インターネット明細確認」にチェックを入れ、「規約」に目を通し、チェックを入れます。
楽天でんわからのお知らせを受け取る場合は、お知らせを「受け取る」にチェックを入れ、「申込内容を確認する」をクリックします。
入力内容が表示されるので、間違いがないか確認し「申し込み内容を確定する」をクリックします。
登録完了メールが届けばすぐに使えるんですけれど、Gmailではなぜか迷惑メールボックスに入っていました・・・。
届かない!という人は、迷惑メールになっていないか確認して下さい。
アプリをインストールすると、iPhoneの場合「連絡先」へアクセスしていいか聞いてくるので、OKをクリックします。
説明を閉じると、アプリの基本画面が表示されるのですが最初はこのように真っ白のまま。
「連絡先」のアイコンをタップすると・・・
このように連絡先が表示されます。
電話をかける時は、かけたい相手をタップすると・・・
このように電話番号に「003768」が先頭に追加されています。
この電話番号をタップすると・・・
スマホの電話アプリが自動的に起動し、「003768」がついた状態で電話をかけてくれます。
あとは普通のでんわのように使うだけ。
auとSoftBankでは、同じキャリア同士であれば1時から21時までは無料通話が出来ます。又、ドコモも月々700円で「Xiカケ・ホーダイ」に加入すれば、24時間ドコモの携帯電話に無料通話が出来るようになります。
が、楽天でんわから「フュージョン経由」でかけてしまうと、この無料通話が無効になってしまいます。
そこで「無料通話リスト」に登録していた相手には、「003768」をつけないで発信することが出来ます。
①基本画面の右下の「設定」をタップし、②「無料通話リスト」をタップします。
連絡先が表示されるので、フュージョン経由で(003768をつけないで)発信したくない相手をタップします。
無料通話リストに登録した相手を楽天でんわの連絡先で開いてみると、「003768」がなくなっていました。(左)
楽天でんわは、IP電話アプリと違い、電話番号に「003768」を付加して電話アプリを立ち上げることが出来るアプリで、「003768」付きの電話は、フュージョン経由で電話台が半分になる。というちょっとかわったシステムなんですが、050PlusやLINE、そしてSkypeなどの音声通話の弱点を補ってくれるアプリだと思います。
ただ、月々の基本料を安くしたい!という人が、安いデータ通信SIMと組み合わせてIP電話アプリを使う、とはちょっと違っていて、月々の電話代自体が高額な人が、電話代を半分にするという使う人を選ぶシステムかもしれません。
ただ、とりあえず基本料が無料なので、まぁ、入れておいても損はないかな。とは思います。
うちの会社の部長が、スマホに買い換えたら、無料通話付きのプランが選べなくて、メチャメチャ電話代がかかって困る。というので、050Plusを教えてあげたのですが、いろいろな人に新しい電話番号を教えるのが大変というのと、相手からかけてもらう時に「050プラスにお繋ぎします」というアナウンスが流れる。
「たまにつながらない時がある」「キャッチホンが出来ない」「留守番電話がない」「遅延がある」などなど不満を言っていたので、まさにそういう不満がある人にはピッタリのサービスなんじゃないかと思います。
逆に、私のようにかける相手はほぼSoftBankだから、安くなるどころか無料だよ!というような人には、あまりメリットは少ないかも。
とは言え、050Plusにかけていた人に楽天でんわでかけるようにして、050Plusは解約してしまう。という選択肢ができたので、私にとってもプラスかな、と思います。
050Plusも基本料が無料になって、転送電話や留守番電話に対応してくれればなぁ。
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2013/12/06 16:31 | | |