Kobo glo とReaderの比較

Kobo touchやKobo glo、そしてSONYのReaderを比較してみました。またアンドロイドやiPhoneなどの比較を交えて検証してみたいと思います。

Kobo glo とReaderの比較

 

Last update 2015-05-18 11:12

 

  Kobo glo Kobo touch Reader
PRS-T2
Reader
PRS-T1
ディスプレイ 6インチ
E Ink 16階調グレースケール
解像度 758x1024 600x800
高さ 157 165 173.3 173.3
114 114 110 110
厚さ 10 10 9.6 10
重量 185g 185g 168g 164g
内蔵メモリ
使用領域
2GB
1GB
2GB
1GB
2GB
1.4GB
2GB
1.3GB
通信 IEEE 802.11b/g/n
外部メモリ microSD/microSDHC対応
バッテリー 1ヶ月程度 1ヶ月程度 2ヶ月 3週間
価格(円) 7,980 6,980 9,980 16,500

Kobo glo発売

iPad miniやKindleの影に隠れてあまり目立ちませんでしたが、楽天からKobo gloが発売されるようです。
色々な意味で騒がれた前モデルのKobo touchですが、 1,000円値下げされ6,980円で継続して発売されるようです。
元々Sonyから似たようなモデルのReaderが発売されていたのですが、2万円近い価格からまったく興味がありませんでした。
が 、8,000円ほどの価格で楽天からKobo touchが発売されると知るや、つい購入してしまいました。

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SONYからも新しいReaderの発売

SONYのReaderも新型が登場。でもスペックをよくよく調べてみると、音楽再生などを省いた安価版?といった感じ。
価格コムなどのレビューを見ると、すごく評価がいいんですけれどなぜだろう?
物理的なボタンが搭載され、PDFの表示が速くなった。で、価格はほぼ半額に下がった・・・というのが評価されているのでしょうか?

KoboやReaderは買いか

私は初代楽天Kobo touchを購入しましたが、はっきり言って面白がって最初の頃は使っていたものの、今はまったく使っていません。(笑)
なぜKobo touchを使わなくなったか理由を考えてみると

  • とにかく反応が遅い
  • あまり画質が良くない
  • 電子書籍データの転送が面倒

などなど。
それと6インチというサイズは、すごく中途半端。あと1インチ大きければな。と思うことがすごく多く、タブレットでは7インチブームなのに、なぜ6インチにこだわるのかな、という気がします。

反応が遅い

これは致命的。
昔の銀行のATMのタッチパネルのように、タッチしても無反応だったり、タッチしてから反応するまでが遅いです。
iPhoneや最近のAndroidのサクサクに慣れていると、歩きと車ほどの違い。
単に反応が遅いだけなら我慢ができるのですが、タッチしても反応しない時があり、反応していないのか単に反応が遅いのかわからない時が多々あり、それがストレスになるんです。
これはE Ink特有の性能なので、KoboにしろSONY Readerにしろ変わらないのですが、だったら7インチのiPad miniやアンドロイドタブレットでいいや。なんて思えてしまいます。
マンガのようなサクサクページを進めていくようなコンテンツには、ちょっと向いていないかも。
逆に小説などページをめくるのを急がなくていいようなコンテンツには、我慢できるレベル。

ただ、SONYの新型ReaderのPRS-T2はT1に比べて反応が速くなったようなので、検討する価値はあるかも。
とにかくKobo touchも、あと3倍ほど速度が速ければ3倍・・・いや、10倍以上活用してたのになぁ。

あまり画質が良くない

PDFをKobo touchで表示したところ6インチで600x800の解像度はちょっと微妙です。
iPad miniは7.9インチで768x1024。アンドロイドタブレットは7インチで800x1,280とディスプレイがKoboやReaderよりきめ細かいんです。
完全な電子書籍データであれば、E Inkの電子ペーパーは非常に文字が綺麗なんですが、私のような自炊派としてはPDFを表示させると、あんまり綺麗じゃないんです。(PDFの解像度をあわせてやると綺麗に表示される)
なので解像度が上がったKobo glo(758x1024)
は魅力的なんですけれど、公式サイトを見てみるとPDFを表示させることができるものの、koboeブックストアで販売しているPDF書籍のみ対象となっているのが気にかかる・・・。

それとコントラストが若干薄い。
電子ペーパーは、黒が完全な黒ではなく濃い灰色で、白が完全な白ではなく薄いグレーなので、完全な紙の代わりって感じではないですね。
もう少し白が白であれば、紙の代わりになりうるかもしれない。

マンガは若干小さいそれとやはりマンガだと、6インチは小さい!
上の画像は左が6インチの楽天Kobo touch。右が7インチのNexus 7。
たった1インチでも随分大きさが違います。
Nexus 7の方は十分吹き出しの文字も読めるんですが、Kobo touchの方はちと厳しい・・・。
7インチだったらなぁ・・・。

Kobo touchとnexus 7との幅の比較ただ、KoboもReaderも6インチとはいえ、7インチのアンドロイドタブレットと横幅はほとんど同じなんです。
で、この幅が(日本人の)大人で片手で掴む事ができるギリギリの大きさ。
と考えると、
アメリカなどでは7インチの電子ペーパー端末が発売されているにもかかわらず、日本では未発売なのは日本人の手には大きすぎるから??

ご覧のように電子ペーパーの端末(KoboとReader)は、ディスプレイの以外の部分が意外と多い。

電子書籍データの転送が面倒

アンドロイドタブレットが自炊派の電子書籍端末にむいている点が、パソコンに取り込んだデータをタブレットに転送する方法が色々用意されている点。
iPhoneやiPadは、iTunesというソフトとUSBケーブルによって繋いだ時点で、自動転送(同期)されますが、自炊したPDFなどはファイルサイズが大きくなるので、読みたい電子書籍だけ転送したい。
そういった使い方だとiPhoneとiTunesの組み合わせもいまいち使いづらい。

ところがアンドロイドはパソコンの特定のフォルダとWi-Fiで同期できたり、FTPクライアントやらWebDAV対応のファイルマネージャーなど、マニアックなアプリがたくさんあるんです。
そのため、サーバー上にアップロードしたPDFをダウンロードしたり、DropBoxやらSugerSyncなどクラウドサービスと組み合わせて好きなPDFだけ転送するって使い方が超簡単。(やり方はこちら:アンドロイドでパソコンとファイル共有)

KoboやReaderは、USBケーブルにつないでファイルをドラッグ&ドロップする古いWindowsらしい転送しか用意されていないので、こうしたワイヤレスによる転送に慣れてしまうと、こうした作業がめんどくさくなって、じゃあiPhoneでいいか。とか、Nexusでいいか。なんて思うようになる、と。
なお、SDカードに保存するには、カードリーダーに差し込んで転送するしかなささそう(?)。

1分ぐらい待たされる一度転送が終わると、認識するために時間がかかるのもウィークポイント。
このように新しいデータを転送すると、1~数分処理が開始され動作を受け付けなくなります。

KoboやReaderの魅力

なんか悪いところを先に挙げてしまいましたが、もちろん良い所も多々あります。

軽い!

2本指でつまめる軽さ164~185gという重量はかなり魅力的。
Nexus 7を使っていて一番の不満が、340gという重量。
7インチというと片手で持つ大きさなんですけれど、しばらく持っているとかなり疲れる重さ。
200gを切る重量は、人差し指と親指でつまむような持ち方でも持てるので、長時間読書にふけるような使い方にはぴったり。
私もこれに魅力を感じてKobo touchを購入したんですけれど、ほんと軽い。
バスや電車で読書をしたい。なんて人には、まさにピッタリの端末。
ソファーに腰掛けて使う場合も、この軽さは非常に魅力的。

バッテリーが長持ち

タブレットは色々なことができるので、しょっちゅういじってしまう。っていうのもあるのですが、7インチのタブレットでもだいたい2~3日に1回は充電が必要です。
その点電子ペーパーのKoboやReaderは、1ヶ月単位でバッテリーがもつのが魅力。
ただ・・・
AndroidやiPhoneなどと違ってバッテリーの残量がわかりにくい!
あと、1ヶ月も持たなかったし・・・。
むしろいつ前回充電したか忘れてしまって、頻繁に充電してしまうことも。
まぁでもつけっぱなしでもバッテリーをほとんど消費しない点は楽でいいですね。

目にやさしい

電子ペーパーのフォント液晶や有機ELディスプレイのようにディスプレイ自体が発光しない(Kobo gloは裏からライトを照射出来るらしい)ので、目にやさしいのは確かです。
なので目がつかれません。
また、PDFのように画像としての文字を表示させると、多少見難くなりますが、EPUB形式のようなテキストファイルの文字はすごく綺麗です。
こうした専用のデータの電子書籍は、フォントの大きさやフォント自体を変更することもできるので、PDFか専用のコンテンツかで画質が決まってきます。

nexus 7のフォント私はタブレットで本を読むときは色を反転(文字を白く、背景を黒く)しているのですが、そういったことをしなくても目がつかれません。
ただ、コントラストが薄いので、紙の本を読む時より目を細めてしまうんですけれどね・・・。

まとめ

漫画を読む端末としてはちょっと魅力は薄いです。画面が6インチだと小さいというのと、動作がのろい点が解決されればマンガでも十分ストレスフリーになるのですが。
やっぱり7インチのほうが見やすい文章のみの電子書籍に関しては、ページをめくるのが時間が掛かるものの、アンドロイドのPDF対応アプリもページのめくりに関しては微妙なものが多いので、十分KoboやReaderは魅力的な端末です。

ただ、一番の弱点は日本ではまだ電子書籍コンテンツの販売自体、品ぞろえが少なすぎる点。
楽天Kobo Storeでようやく6万冊、SONY Reader Storeで5万冊(2012年11月現在)。
一見多そうに感じますが、私が読みたい本は1冊もありませんでした。
なので少なくともあと10倍ぐらい品ぞろえが増えないと、電子書籍端末としては魅力が薄いかもしれません。

それと電子書籍なので、若干本の値段を下げて欲しかった・・・。
紙の書籍は古本であれば、100円などで販売されていること。そしてストアの品ぞろえが少ない点から、どうしても古本を購入して自炊して取り込む。という手順を踏まないといけないのですが、表示の綺麗さや転送の手間などを考えるとアンドロイド・タブレットのほうが楽。

色々書いてしまいましたが、

品ぞろえ、価格、そして端末自体の動作速度。

これらが改良されれば、KoboもReaderも、かなり魅力的な端末になるような気がします。
なにせこの歳まで本なんて(雑誌や新聞は頻繁に読みますが)読まなかった私が、Kobo touchとiPhoneによって、今では夢中になるぐらい読むようになったので、同じように活字アレルギーのユーザーを本に呼び戻す大きなチャンスだと思うんですけれどね~。

iPadや7インチのアンドロイドタブレットという強力なライバルが登場してきたので、KoboやReaderの魅力が影に隠れた感じですが、読書好きな人には「買い」な製品であることには間違い無いと思います。
あいにくこうしたライバルの登場により、価格は半額以下まで下がって来ました。
今まで値段で手が出なかった人も、検討して見る価値はあるかもしれません。

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最終更新日 2015-05-18 11:12

 

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投稿日:2012-11-03 | このページのトップへ | コメントを書く | 管理